2013年4月25日木曜日

メンバーが語る学習室 熊崎瑛美さん


メンバーによる活動報告
文責:熊崎 瑛美
はじめまして。私は慶應義塾大学法学部1年の熊崎瑛美です。大学では中学生から続けているテニスをしています。
私が学習室を知ったのは、高校3年生の10月頃です。受験が終わり、特にやることが無くなってしまった時に同じく受験が終わった友達から学習室のことを聞きました。私は高校生の時から、ボランティアをやっていたのですが、震災関連のボランティアはやったことがないので、自分にできることがあれば役に立ちたいと思い始めることにしました。
学習室は小さいながらもしっかり勉強しようという意志を持った子どもが多いように思います。受験などのそれぞれの課題や目標を持っている子どもたちが勉強するのを見て私自身刺激をうけます。子どもの成長も見守るのはもちろんのこと、子どもたちに向き合うことで、自分も成長できる学習室だと思います。私は始めたのが高校生の時だったので、年齢差が少ない分、ためらうことが多かったのですが、今は子どもに合わせて勉強を教えてあげられるようになりました。
わたしには子どもたちに勉強を教えることしかできませんが、それが子どもたちの役に立てるのであれば、精一杯学習室の活動を手伝いたいと思います。そして、勉強だけでなく心の面までケアできるように頑張りたいと思います。

2013年4月19日金曜日

中学3年生合格祝い


中学3年生合格祝い

文責:加藤大樹
春。

それは、花粉の季節。
箱ティッシュを鞄に携帯する始末。



冗談です。真面目にやります。

*

春。

それは出逢い、別れ、そして旅立ちの季節。。。
来たる3月23日。
とどろき・よこはま学習室では、そんな節目を迎え、4月から新たなステージに立つ卒業生をみんなでお祝いしました。



こんにちは!ブログでは初登場です。
中学3年生合格祝いの企画リーダーを務めさせていただきました、加藤大樹と申します。学習室では、娯楽係、イベント係、小学生の教務を担当しています。

今回の記事では、3月23日によこはま学習室にて行われた「中学3年生合格祝いパーティー」で、みんなで楽しくお祝いできたことをご報告させていただきます。

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今年高校受験をした中学3年生は計7人。

なんと!めでたきことに!7人全員が高校に進学することができました!

みんなを代表して言います。
「おめでとう!本当にみんなよく頑張りました!」

大学生歓喜!完全親目線!


企画する側も気合が入りました。

*

時間になると、挨拶も早々に早速レクレーションが始まりました。
最初に行われた「名前BINGO!」は、参加者はお互いに名前を聞き、それをマスに埋めます。司会者の挙げた名前が自分の作ったマスにあれば○が付き、そろえばBINGO!というゲームです。

 
                    (ビンゴ用紙作成風景)

普段かかわることがないとどろきとよこはまの生徒が、名前を覚えながら交流できました。仲良くなるいいきっかけになったのではないでしょうか^^

そしてさらに、名前が挙がった人はその場で自己紹介というルールを設けました。
子どもたちの趣味や好みなど聞けました。大学生の中には衝撃告白をしたり、モノマネを披露する人もいて盛り上がりました。
一人一人の意外な一面が発見できてよかったです^^
次に行ったのは「ジェスチャーゲーム」!
グループ分けをし、グループの代表がお題に対するジェスチャーをします。ほかのメンバーはそれが何かを当て、より多く正解したグループが優勝です。

絶対わからないであろう難しいお題もあり、動きが個性豊かで面白かったです。
このゲームでも子どもたちの才能あふれる想像力と表現力を垣間見ることができました。(笑)

会場は終始大爆笑に包まれていました^^

*

ゲームで盛り上がった後は、お菓子タイムです。
大はしゃぎした子どもたちは食欲旺盛^^
                   (お菓子パーティー!)

*

お菓子の後は、いよいよメインイベントです!
高校受験を乗り越えた中学3年生と福島へ帰る兄弟へ、子どもたちと大学生からそれぞれお祝いとお別れの寄せ書きを贈りました。1年前に高校受験を経験した新高校2年生の2人が代表して渡してくれました。
おうちに帰ってメッセージを読み返してボロ泣きしたことでしょう。
メッセージにはそれだけみんなの愛が込められているのですから。


 
                     (寄せ書き作成風景)

卒業生にはそれぞれ今後の抱負を言ってもらいました!
言うことは各々異なりますが、新たなステージに立たんとする彼らは輝いて見えました^^
大学生一同、これからも君たちを応援し続けます!


さて、これで終わり


かと思いきやなんと!

サプライズで!

今年卒業し、4月から新社会人となる大学4年生にもお祝いと応援の寄せ書きを贈りました!
極秘で進めていた企画なのですが、後々聞いたらばれていたそうです(笑)
でも、喜んでいただけたので結果オーライ!

子どもたちだけでなく大学生も、新社会人のみなさんのように立派に成長したいものです。

*

最後は、1年間の学習室の思ひ出が詰まったスライドショーで締めくくりです。
アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の曲に乗せて、高尾山やクリスマス会のイベントで撮った写真をスライドショーにして上映しました。

 

元気いっぱいの笑顔で写っている子どもたちの笑顔が忘れられませんね。
楽しかった思い出を振り返り、一同しみじみしていました。

帰り際、みんなで記念写真を撮って解散しました^^

*

まとめ

企画も当日の進行もあまりスムーズではなく、周りの方々にご迷惑おかけしたと思いますが、
みんなで楽しくお祝いできたという点で、個人的にはとても満足しております。
受験生一同も本当によく頑張りました。

しかし当然のことながら、今度は去年中学2年生だった子どもたちが今年受験生なのです!
子どもたちそれぞれにたくさんの試練が待ち構えていますが、
大学生一同、全力でサポートします!

どんなドラマが生まれるか、今から楽しみです^^

新年度、気持ちを切り替えて頑張りましょう。

長くなりましたが以上です。

2013年4月10日水曜日

学習室とメディアのつながり


「学習室とメディア」
こんにちは。この回を担当しますのは谷垣菜穂です。よろしくお願いします。

これまでに学習室は、新聞・テレビ・ラジオで紹介していただく機会がありました。初めて記事になったのは、タウンニュースという地域情報誌でした。2011年5月13日付けでしたので、学習室1回め(2011年4月30日)のわずか2週間後だったのだな〜と驚いています。ありがたいですね。
その後もいろいろな新聞に取り上げていただきました。この前の3月11日には毎日新聞に、3月12日には読売新聞に載せていただきました。
学習室のHPで詳しくご覧いただけます!http://g-edu.kmd.keio.ac.jp/todoroki_school/ よかったら覗いてみてください♪


それでは「学習室とメディア」という枠組みで、Ⅰ.情報発信 Ⅱ.嬉しい発見 の2つの観点から書かせていただきます。 

【Ⅰ.情報発信】
メディアに取り上げられるのは、とてもありがたいです。というのは・・・

◇学習室を知らなかったご家族に学習室の情報が届きます。「もっと早く知りたかった」と言ってもらえるのはニーズがあるということで嬉しいですが、それは情報が行き届いていないことの裏返しでもあるんですよね。

◇学習室を知らなかった大学生に学習室の情報が届きます。子供好きな大学生や、学習室の活動に興味をもった大学生が新たに参加してくれることもあります。

なかなか情報発信が難しく、広報には苦戦しています。必要としている人に行きわたっていないのはもったいないですよね。大学生スタッフもまだまだ募集中です!
これからも学習室について知っていただける機会を継続的に作ることが大切だと思っています。


【Ⅱ.嬉しい発見】
学習室に通う子どもや大学生スタッフがインタビューされますが、そこで新しく知るみんなの一面があります。それが楽しみでもあります。

◇最近、高校生の男の子が取材を受けました。紙面を読んで初めて、学校の先生になりたいという将来の夢を知りました。なんだか嬉しいですね。
また、「学習室が楽しい」だとか「学習室に行って勉強ができるようになりました」と答えてくれたのを見るととても嬉しいです。

◇(おまけ)FMヨコハマTHE BREEZE「もっとつながろう!NPO」のインタビューに、なんと私も参加させていただきました。スタジオに行くことができず電話取材でしたが、とにかく緊張しました!!質問に答えることで、自分がどうして学習室に参加しているのか考え直すきっかけになりました。子どもたちと過ごす時間は、“Priceless”だなぁと思います。(THE BREEZE北島さんの言葉を借りて...)

2013年4月9日火曜日

メンバーが語る学習室 新田あゆみさん



 


 写真:大学卒業のときに学習室メンバーから貰った色紙とリスマス会で子どもが作ってくれた名札


―自己紹介をお願いします。
新田あゆみと申します。この4月から社会人2年生です。発足時から、細くではありますが永く携わらせて頂いています。実はイベント係創設者だったりします。


―学習室はどのようにして知ったのですか?
2011年3月、震災直後に先輩メンバー林さんに『教科書とかノートとか、持ってない?』と聞かれたことがきっかけです。何のことだろうと話を聞いてみたところ、避難所で学習室を作ろうとしている、そのためにまずはその教材を探している、とのこと。早速自宅にあった教材や文房具をお送りし、同時にここで末永く活動していこうと決めました。


―この学習室で活動しようと思った理由は何ですか?
何かをしたいという気持ち、なじみのある場所、誘ってくれた林さんへの信頼といったあたりが決め手かもしれません。
(※なじみのある場所……小学生のころ武蔵小杉近辺に住んでいた私にとって、等々力アリーナや競技場は身近な場所でした。父や弟と遊びに行ったり、かながわ国体を見に行ったり。そんな小さなころの思い出の場所が、避難所になっている…その事実を知って、立ち上がるほか選択肢はありませんでした。その後、学習室の移転先となった『小杉こども文化センター』(=通称こぶん)も小学生のころよく遊びに来た思い出の場所です)


―学習室の好きなところはどんなところですか?
沢山ありますが、特にこの学習室が『優しさ』と『自発性』によって創られている、というところが一番好きです。
1.『優しさ』
場所を提供してくれる方、協力して下さる方、参加する大学生だけでなく、集まってくる子どもたちも思いやりのある子ばかりです。そんな優しさによって、この学習室は存続しています。
2.『自発性』
学習室に関わるすべてのひとは、自発的に集まっています。主体となって活動しているひとたちが『一方的に提供する』というものではなく、『力になりたい』『行ってみたい』『勉強したい』『話したい』…抱いている気持ちやきっかけは様々ですが、活動者も子供たちもみんなみんな、自分の頭で考えて、自分の足で学習室に来て、この空間を創り上げているのです。


―学習室において心掛けていることや、こういうふうにしている!というものはありますか?
前述したように、学習室は子どもたちも含めて『みんなで創り上げていく空間』だと思っています。また、私は勉強の根底には『考えること』があり、そしてそれは日々を過ごすにあたってもとても大切なことだと考えています。
そこで、この学習室は『学習』がコンセプトであっても、単なる勉強の場所としてではなく『一緒に』考える場、『自ら』考えることのできる場としての空間でありたい、そんな心がけをもっていつも活動しています。

『このお城はどうしてできたの?』『フレミングの法則って変な名前じゃない?』『なんで物の単位がいっぱいあるの?』『なんでこんなペンを持ってるの?』『なんでノートはきれいに書かないといけないの?』……どうしてかな?私はいつもそう答えます。私は、こう思っているけど〇〇くんは、〇〇ちゃんはどう思う?
子どもたちは勉強に直接かかわりのないような疑問を持ち込むこともあります。『僕は小さい子が好きだから、将来保育の仕事とか向いてるかなぁ』『やっぱり字がきれいなほうがよくない?』……そうね、いいかもしれないね、でもなんでそう思うのかな?

問いかけてみると、子どもたちは既に色々と考えてその疑問を持っていることがわかります。しかしながら、『こう考えているから、自分はこれを不思議に思ったんだ』ということを自覚していないことも多かったりします。そこを気づかせてあげれば、どんどん自分で進んでいく場合がほとんどです。
だから私は、子どもが考え始めたら、勉強のことに直結しなくても、一緒に考える、あるいはしばらく静かにして様子を見るようにしています。(私が担当すると、なかなか勉強が進まないのはこのせいです)

無限の可能性を有した子どもたちが、『どうして?』をきっかけに、学習室内外で大きく羽ばたいてくれたなら、私たちにとっても非常に嬉しく幸せなことです。そのきっかけとしての扉を開くお手伝いをするつもりで、普段の学習室で私は過ごしています。


―毎回の学習室で必ずすることはありますか?
『ありがとうございました』を全員で言って終わります。きちんと姿勢を正して、小学生から大学生、オーバーエイジ枠(笑)の私たちまで全員が声を出して言うのです。適当に口に出しているだけのひともいるかもしれませんが、私はこの瞬間が大好きです。勉強を教えてくれてありがとう、説明をきちんと聞いてくれてありがとう、ここに来てくれてありがとう、元気でいてくれてありがとう。


―学習室を通して学んだことは?
学習室を通して学んだこと…とは少し違うかもしれませんが、学習室に参加して、考え続けていることを挙げます。ひとつめ、人間はひとりひとり違うということ。ふたつめ、私はまだ何もわからないな、ということ。このふたつです。

1.みんな、違う
ひとくくりに震災といっても、学習といっても、そこから感じたことや受けた影響、感情の行先、行動、考え方や取り組み方は十人十色です。当たり前のことかもしれませんが、それを強く強く感じるのです。
2.わからない
支援ってどんなこと、絆ってどんなもの、強いとか弱いってどう違うの、義務って何、逃げるって何、優しさって何、幸せって何???わかりません。どんどんわからなくなっています。そもそもこういうことや震災のことに関して私が軽々しく『わかる』と言っていいものではない、と強く感じることも多く、無力感に苛まれます。


―「支援」に対してどんなことを考えていますか?
『してあげる』ものではなく『する』ものです。
そして……何らかの支援を求めているひとたちに対して、簡単に、わかるなんて言えないものです。実際に経験したり、その中にいるひとでないとわからない。でも、わかろうとすることは自分次第で出来るのです。きちんと自覚をもって、まずは求められたことに応じる。一緒に考える、悩む、わかろうとする。それが、『支援』への一歩なのだろう、そんなことを思っています。


―これからの学習室に関わっていくにあたって、こんな姿勢で臨みたいとか意気込みなどありましたら教えてください。
そうですね……まだまだ未熟な私にとっては、世の中わからないことだらけです。頑張っても、報われないことがあります。努力しても、誰かがそれを持って行ってしまうこともあります。いい子にしていても、失ったものが返ってくるわけでもありません。やりきれない気持ちだけを抱えて途方にくれるばかりです。
だから、諦める?いいえ私は、頑張ろう、と思います。頑張っていたら、その先に何かが待っているかもしれません。前の記事で吉田愛美さんも書いている『がんばり過ぎない』スタンスで、この学習室で永く永くお手伝いをしていきたいです。

書き始めたらまとまらず、こんなに長くなってしまいましたが、このブログに来て下さって、読んで下さって『ありがとうございました』

2013年3月14日木曜日

メンバーが語る学習室 稲垣拓さん


―「とどろき・よこはま学習室」活動報告第2弾。今回は、学習室メンバーの中でも古株の1人、慶應大学法学部政治学科2年生の、「たくぼー」こと稲垣拓さんにお話を伺います。稲垣さん、よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

―今ご紹介した通り、古株とのことですが。

僕は学習室が発足した次の月(2011年5月)の末から活動に参加させていただいたので、もう1年半以上になりますね。「とどろき」の方を中心に行っております。全体の中では「教務係」をやらせていただいて、普段の学習を中心に子供たちのことを見たり、学習室の運営に関わったりしています。

―そんな稲垣さんが活動に参加したきっかけは何だったんですか。

初めてこの活動を知ったのは、日吉の学事前でチラシを見た時です。でも、まだ一人暮らしを始めて間もない頃だったので、自分の生活のことで頭がいっぱい。興味はあったけど、チラシは元の場所に戻しました。
それから半月ぐらいして、少人数授業の先生が、授業中に同じチラシを配ったんですよ。それがきっかけになりました。でも、貰ってからも、迷いはありましたよ。

―迷いというのは…?

「ボランティアをできる資質があるのか」っていう迷いです。兵庫県出身の僕は、3.11は肌では感じませんでした。だから、被災者の気持ちが分かる気がしなかった。その上、接するのは子どもっていう、最もデリケートな存在じゃないですか。正直、接し方が分かりませんでした。

―それでも参加されたのは何故ですか。

不思議なもので、チラシを貰った2日後ぐらいに、「とにかく行動してみよう」と思ったんです。悩んでいてもしょうがないから、やってみようと。今だってこんな思い切った決断なかなかしないのに(笑)、あの時そう思えたのは、何かの縁だったのかもしれませんね。

―なるほど。ところで、普段の活動はどんな様子ですか。

普段は、勉強の為に机と座布団をセットして、子供たちが来たら順次時間まで教えていく、時間が来たら終わりの会をして後片付けという流れです。

―教える時間って、全部で2時間ぐらいありますよね。

それをどう使うかが問題ですね。2時間ぶっ続けは集中力が持ちにくい。だから適度に休憩を入れます。以前は時間割を作ろうという話も出たんですが、結局1人1人に合わせているとタイミングもバラバラです。教えている子に合わせて対応します。

―活動中の雰囲気はどうですか。

すごくイイですよ! 僕はホントに好きです。何というか、変な緊張感がない。和気藹々とした雰囲気の中で勉強できるのは、子供たちにとってはいいんじゃないかなと思ってます。

―でも、緊張感がなさすぎるのも問題じゃないですか。それに、休憩のタイミングがバラバラだと、騒がしくなっちゃいますよね。

確かに、そのことは以前メンバーからも指摘されたことはありますし、僕自身疑問に思うこともあります。でも、僕らの目的が「勉強を教えること」だけでなく、「居場所を作ること」でもあるので、むしろ多少賑やかな方がいいかなと、今は考えています。

―居場所、ですか。

避難してきている人たちにとって一番の問題は、コミュニティの問題だと思うんです。故郷から離れた場所に、それも不本意で来ているので、どうも馴染めない子が多いみたいです。そういう子たちにとっては、似たような境遇の子達が集まれる場は、少しでもいい居場所になるのではないかと。
普段の活動中は、さっき言ったように賑やかなことが殆どなので、僕ら自身もそのことに気付かなかったり、忘れてしまったりすることが往々にしてあります。でも、彼らが背後に抱えているものにまで目を向けないと、本当の意味での活動は難しい。僕も人の気持ちを汲み取るの下手なんですけど、折に触れて思い出すようにしています。

―「学び」というと頭を使って、「居場所」というと心を使う感じがしますね。

正直言って、その2つを両立させるのはかなり難しいです。すぐにバランスが崩れてしまう。だから、普段活動をしながら、時々振り返ることが大切ですね。ただ、ね…

―どうしたんですか?

いや、子供たちにとって居心地のいい場所って、僕らにとっても居心地良かったりするんですよ。だから、ついつい僕が活動を楽しんじゃって、活動目的そっちのけになりかけちゃう(笑) 自分にとっても良いものなんで、反省の目を忘れそうになるんですよね。

―逆に言うと、それぐらい魅力的な場所が仕上がるってことですよね。

そうですね。最近では、「あ、コイツ楽しんでるな」と思える子供も増えていて、それがまた嬉しいです。それも全部含めて、僕は学習室の活動が好きですね。

―そろそろ後半になりますが、稲垣さんが活動を通じて学ばれたことを教えていただけますか。まず、震災関連でお願いします。

さっき挙げた居場所の問題もそうですし、子供たちの情緒の問題もそうですけど、僕が震災について持っているイメージ、知り得た知識の半分以上は、この活動を通じて学んだ気がします。
「教務係」という役職にしてもそうですけど、元々僕は教育に関心のある人間で、被災者支援よりそっちの方を優先して考えてきた所があるんです。参加したての頃なんかは、子供たちについても、被災者というよりは、「とにもかくにも逃げてきて、経済的に困窮している人」というイメージを持っていて、格差社会の問題に結びつけて見ていました。

―ということは、被災者という観点ではあまり見ていなかった…?

恥ずかしい話ですが、そういう所がありました。それが変わったのは、つい最近のことです。他のメンバーと話をしたり、代表の鈴木さんから子供たちの様子を聞いたりするうちに、震災と言うのが、他の社会問題と単純に結びつけて考えてはならない、特別な問題なんだと気付くようになったんです。
それを分けるポイントは、子供たちが負っている、目に見えない傷なんだと思います。この傷は、既に言ったように、なかなか僕らの側も気付けない。だから、しっかり見ていかなければいけないんだと思います。
震災関連でもう1つ言うべきことがあるとしたら、「震災は東北だけの問題じゃない」ってことですね。

―と言いますと?

マスメディアの多くは、震災の問題を東北の問題にしてしまう。勿論、東北の問題は重大な問題です。ただ、1つ言えるのは、僕にとっては目の前の問題が、よりリアルな震災の問題なんです。けれども、そこにはなかなかスポットが当たらない。それがどうにも歯がゆいんですよ。だから、これから情報発信もしていかなければいけないと感じています。

―なるほど。続いて、震災以外のことで学ばれたことは何ですか。

それも、挙げればキリがないような気がしますね。子供たちとの出会い、大学生メンバーとの出会い、どれを取っても学びにつながるものですから。
年頃ということもあって勉強に精が入らない子が多いんで、教えるのは結構今でも苦労します。なんだかんだ言って、勉強の方で効果を上げられなかったら意味がないと思ってますから、そこの工夫は考えます。塾講師の経験や教職課程の授業で学んだことを活かしていこうと、いつも思っています。
メンバーとの関わりの中では、組織としての活動の仕方なんかを中心に、僕も学習してますね(笑) 日常生活の中でモデルにしたいなと思う人に出会うこともありますよ。

―最後になりますが、今後学習室をどのようにしていきたいですか。

今考えていることは2つです。1つは、情報発信を強化すること。僕らの活動について、それから、東京・神奈川に避難している被災者の現状について、もっと周りに伝えていかなきゃいけない、そう思っています。ブログやSNSの活用もそうですが、機会があれば、ワークショップみたいなものに参加して伝えていきたいですね。

―もう1つは何ですか。

子どもたちの打ち込めるものを探すことですね。代表の鈴木さんもおっしゃってるんですが、彼らの中に何か1つでも打ち込めるもの、特に将来につながりそうなものがあれば、と思うんです。そういうものに出会うことで、勉強の方にも成果が出るんではないかと思っています。

―分かりました。今回はどうもありがとうございました。

ありがとうございました。

2013年3月12日火曜日

過去のイベント振り返り ~高尾山ハイキング~


高尾山ハイキング
文責 高橋謙斗

とどろき・よこはま学習室では、不定期で勉強とは違ったイベントを開催しています。
今回は、昨年(2012年)10月に行った高尾山ハイキングについてブログで紹介します。


 イベント当日は絶好の登山日和で、子どもたちも軽い足取りでいざ出発!
めざすは標高600mの高尾山山頂!


 “高尾山くらい難なく登れるよ”と高をくくっていた学習室一行を待ち受けていたのは、樹木の根が地上に張り出し、大きな岩がいたるところに散在する足場の悪いコース。しかもコースに入るといきなり歩きづらい階段が何段も続き、子どもたちだけでなく、大学生も登山開始3分で「これ本当に登り切れるの…?」と弱音を吐き、お先真っ暗な状態に。

 中3女子「私帰宅部だからこの階段は無理…」


↑登山道いきなりの階段


 最初の階段を上りきった時にはみんなすでに汗をかき、疲労の表情が出始めます。しかし、その後は多少足場の悪い場所はあるものの比較的歩きやすい道が続き、子どもたちの歩くペースも格段に上がりました。さっきまで弱音を吐いていた中3女子も、「私帰宅部のエースで、毎日誰よりも早く家に帰ってるから!」と言い放つと、現役テニス部の友達をおきざりにして先頭を歩くほどの回復っぷり。その横でひたすら「疲れた」を連呼する大学生。若者の体力に圧倒されっぱなしでした(自分たちもまだまだ20代前半なのに情けない…)。


 植物に詳しい中学生は、花を見つけるたびに説明をしてくれたり、切り株の年輪を観察したりと、自然の中を楽しんでいる様子でした。


 稲荷山コースは非常に見晴らしのいい山道で、途中にある展望台からは東京の景観を一望でき、子どもたちが必死にかすんだスカイツリーの場所を探している様子が非常に印象的でした。
↑展望台からの風景。中央にかすかにスカイツリーが…


 山登り最後の難所の階段を1段1段数えながら上りきると、ついに山頂!だいぶ足に疲れはあるものの、子どもたちは高尾山登頂の達成感で大はしゃぎ。多くの登山客でごった返す中、学習室一行もなんとか昼食のスペースを見つけ、少ないレジャーシートの上にみんなで座って待ちに待ったランチタイム!中には自らの手作り弁当を持参した女子力の高い人も!子どもたちはとどろき、よこはまの垣根を越えてみんなで楽しくおしゃべりしており、自分も会話に加わりたいなぁと思いつつその光景を横から見てました(笑)


 下山は登りとは違うコースを通り、途中薬王院で受験の合格祈願。しかしおみくじでは凶を引いた人が…。


 下山の最後は2人乗りのリフトで麓へ。下りのリフトって結構スリリングでした(笑)
リフトの途中にはディズニーのスプラッシュマウンテンみたいに写真を撮ってくれるポイントがあり、その写真を一緒に乗った学習室の生徒にプレゼントしたら、とても喜んでくれました!高尾山に一緒に行った思い出を長く忘れずにいてくれたらいいなぁ(*^_^*)


 こうしてハイキングの様子をざっと書きましたが、とにかく学習室の子どもたちは仲がいい!そしてあまり人見知りをしない!今回のイベントで初めて会った子も、一緒に歩きながら普段の学校生活のことについていろいろ話しかけてきてくれたことが自分はすごくうれしかったです。見習わなきゃ…。
 普段の学習室とは違うこうしたイベントが、子どもたちの新たな一面を発見し、子どもたち同士、また子どもと大学生との関係をより親密にする場となればいいなぁと感じました。


 乱筆失礼しました!